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『三越左千夫少年詩集 どこかへ行きたい』

2月2日 本間ちひろさんからの おススメは・・・



『三越左千夫少年詩集 どこかへ行きたい』
美しい日本の詩歌 18  岩崎書店

...

・ ・ ・

「 海への道」 三越左千夫

海への
砂の細道に
昼顔の花たち
だからいいのに
海が遠すぎる
なんて
いきなり海なら
いいなんて

・ ・ ・

児童文学のことを大切に思うひとと、話していると、
思いが、伝わってきて、じ〜んとすることがあります。
児童文学を愛する方々に、本の話を聞けたら素敵だね、と話し合い、
この「児童文学 ぞろ目の日!」が始まりました。

新しい試みをはじめるとき、
ふと、私の心にわいてくるのが、三越左千夫の「海への道」。

本を語るとは、過去を語ること、
でも、今と未来につながること。

それは、児童文学の「海への道」かもしれないな、と思うのです。
ひとりでも、いいけれど、みんなで歩いていくのも
たのしいかもしれないな、と。

ときどき、詩集を読んでいて、
ああ、この詩をあの人に教えてあげたいな、と思うことがあります。
そういう気持ちで、たくさんの人が
それぞれに思うステキな本のこと、書いてくれたらうれしいな、
と思っています。

たとえば、最近、お疲れ気味の喫茶店の女主人に、教えてあげたいな、
と思った詩があります。

・ ・ ・

「 山ぶどうジャム」 三越左千夫

白いパンの上に
濃い紫のリボンを延ばす
山の香が立つ
朝の食卓

雨も風も違う
軽井沢の奥からの
秋の精
山ぶどうジャム

・ ・ ・

さて、もっともっと、ご紹介したい詩はあるのですが、、、
そして、2月らしく、冬か春の詩を紹介した方がいいとは思うのですが、
どうしても・・・、
最後にもう一つ、秋の詩をご紹介して、今日の「ぞろ目の日」と、
したいと思います。

なぜか、私の好きな詩には、秋の詩が多い。なぜでしょう。

・ ・ ・

「 おちば」 三越左千夫

おちばを ことりにして
そらへ とばしたのは
いたずら きたかぜ

おちばを ふとんにして
はるまで ねるのは
やまの どんぐり

おちばを さらにして
ままごと したのは
ふたりの いもうと

おちばを しおりにして
ぼくは ほんの あいだに
あきを しまいます

・ ・ ・

今の2月らしい詩は、どうぞ、皆様、それぞれでお書きくださいませ。
詩は、読むのもいいけれど、自分で書くのも、素敵なことですよね。

* * *
文中の「海への道」「山ぶどうジャム」「おちば」は、
三越左千夫少年詩集『どこかへいきたい』
(岩崎書店 美しい日本の詩歌18)より引用しました。

大切な大好きな詩集です。

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