August 2017  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

『ねっこばあのおくりもの』

ほんまちひろ(絵本作家)からの、
6月6日、児童文学ぞろ目の日!

『ねっこばあのおくりもの』

作・藤真知子 絵・北見葉湖 (ポプラ社)

 

「まあ、にんげんさん。わたしは ねっこばあの まごの ひのきむすめ。ひのきの ようせいよ」

 

  森のなかのホテルに泊まったリネは、「ねっこばあ」につれられて、夜の森へ。
今夜は、「おおもりのごはん」つまり、「おおきな もりで とれる ごはん」のごちそうを囲んで「ひのきむすめの、ひとりだちのおいわい」。それは「かなしいほど うつくしい じかん」。

 

  切り株の上に種が落ち、そこに芽を出し、切り株を栄養としてそだつ「切り株更新」。
しっかりとした木になるころ、切り株は土へと還り根元には空洞ができる。森でであう「根上りの木」の根元の、ぽっかりと空いた空間が教えてくれること。「宇宙の始まりから終わり」に、繰り返される命の営み。
夜の森の、静謐と生命感。森への敬愛。

静かな静かな、美しい絵本。

 

今年の夏は、森へ木に会いにいきたいな。

 

(ほんまちひろ)

pagetop