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『うみがめぐり』

ひとえブックストア 店主からの
8月8日、児童文学ぞろ目の日!

『うみがめぐり』
絵・文/かわさきしゅんいち 仮説社

 

みなさま、残暑お見舞い申し上げます。...
まだまだ暑い夏にピッタリの、ステキな一冊をご紹介します。

 

『うみがめぐり』
絵・文/かわさきしゅんいち 仮説社

 

「今週はこの本がイチオシです」という同僚の評。私はひとえブックの店主ですが、図書館員でもあります。図書館では毎週毎週、新刊本を購入しています。児童書を担当している同僚が、その週に選んだ本の中に『うみがめぐり』がありました。そして発注をしたその日の夜、大好きな書店の新生パーティーに出かけると、そこに、作者がいた。かわさきしゅんいちさん。挨拶を交わし、「最近、こんな本を出しました」と、見せて頂いたのが『うみがめぐり』。まさに巡り会うべくして巡り会う本、というのはあるんだなぁと、つくづく思った一冊です。

 とにかく、カメがかわいい。いろいろな海の生物が登場する。そして、海の世界の色がきれい。ページを追うごとに、絵本の世界に引き込まれていきます。水族館や動物園の行動展示や生態展示も楽しいけど、絵本で味わうのはまた別の良さ。
めぐりめぐって続いていく命のお話。内側には、環境問題への意識もある(のだと思う)。重くもなく教科書的でもなく、軽やかに、若者らしいラフな言葉遣いで語られています。
『うみがめぐり』にはちゃんと登場生物の解説ページもあって、物語絵本であると同時に、知識絵本ともなっています。出版社は、『煮干しの解剖教室』で知られる仮説社さん。なんか良いタッグ。

描かれている生きものは、デフォルメもしているのだろうけど、かなり正確に描写していると、かわさきさんは説明してくれた。特徴を抽出して単純化する、とはまた違ったアプローチで絵本に描かれる生きものたち。こういう絵本が、もっとたくさん出ると良いな。かわさきさんの次の作品には、どんな生きものが登場するのだろう? そして生きものである私たち「ヒト」を、かわさきさんはこれから、どんなふうに描いていくのかな? 楽しみです。
(ひとえブックストア店主)

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