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『もりのかくれんぼう』

川向真由子さん(児童書コンシェルジュ)からの
9月9日 児童文学ぞろ目の日!

『もりのかくれんぼう』
末吉暁子作 林明子絵(偕成社)

 

   だあれも いない 
   もりの みち
   そうかな、どうかな
   ほんとかな

 

   だれかが いるよ
   もりの みち
   こわいかな こわいぞう

 

これは、この絵本の中にでてくる歌です。
主人公のケイコがふしぎな
「きんいろにけむったようなあきのもり」の中で、
心細くて歌った歌に返ってきた、ちょっとこわい歌・・・。

 

でも、本当はちっともこわくなんかありません!

それは、この森に住んでいるかくれんぼ好きの「もりのかくれんぼう」という男の子が、
ケイコを脅かすいたずらのために歌った歌でした。

 

「もりのかくれんぼう」の提案で、もりのどうぶつたちとかくれんぼすることになったケイコ。
どうぶつたちはとってもかくれんぼ上手!
ページの中に上手にかくれたどうぶつたちを、君は見つけられるかな?

 

さがしものとしても楽しめる内容になっています。
意外と難易度は高いので、頭の柔らかい子供のほうが見つけられるかもしれません。

 

林明子さんの描く美しいきんいろの森は圧巻で、
その絵だけでもいっきに物語の世界に引き込まれます。

ちょっぴりさびしいような、切ないような
少し後ろ髪ひかれるラストも、(でも希望もある!)

センチメンタルな気持ちになる秋ぴったりです。

 

こんな美しい森が、この日本のどこかにはまだあって
そこで「もりのかくれんぼう」たちがきっとまだかくれんぼしているに違いないと、私も信じています。

ぜひ、紅葉の美しい秋に手にとってほしい一冊です。

 

(川向真由子・児童書コンシェルジュ)

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