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『ふゆのよるのおくりもの』

 ひなた あおい さん(幼稚園教諭)からの、
12月12日、児童文学ぞろ目の日!

『ふゆのよるのおくりもの』
作・画 芭蕉みどり (ポプラ社)

 

  今回は純粋に自分が幼い頃に大好きだった絵本を。
  温かく繊細な絵はクリスマスという題材にピッタリだ。クッキーを焼くシーンやツリーの飾り付けのページは、特にお気に入りで、細かい部分までじっくりと絵本を眺めたものである。母も私もティモシーとサラシリーズが大好きで、他の作品も持っているが、やはりこの作品が1番だ。この本が私にとって、シリーズ1冊目だったから思い入れがあるのかもしれないが。

 

  余談だが、以前担任を持った子どもに「先生わたし、この絵本好きなの」とある絵本を紹介されたことがあった。さらに、「わたしのお気に入りのページがあるの!」とそのページを開いて見せてくれた。ストーリーが好き、絵が好き、キャラクターが好き…絵本を好きになるきっかけは数多くあれど「お気に入りのページ」という表現にはストーリーもそのページの示す役割も全部を理解した上での「好き」が含まれている気がして、ああこの子は本当にこの絵本が好きなんだなと思い、嬉しくなったものだ。一生懸命私に教えてくれるその子の姿は心温まるものがあり、とても可愛かった。

 

  さて、そんな私の「お気に入りのページ」があるこの作品、是非クリスマスまでに読んでみて頂きたい。大人になってから母から言われて気がついたのだが、この絵本はクリスマスをサンタクロースという“魔法”で片付けていない。絵本だから、ファンタジーだから、“何でもアリ”ではないのだ。そこに気がついた時に余計にこの絵本が好きになった。それと同時に、母親はそれにずっと気が付きながら私たち兄弟にこの絵本を読み聞かせてくれていたのかと、温かい気持ちになった。
  大切な人と、温かい幸せなクリスマスを。心を込めて、メリークリスマスを伝えたくなる、そんな作品である。
(ひなた あおい)

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