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自作を語る 第22回 かわさきしゅんいち さん

1月11日 児童文学ぞろ目の日! 自作を語る 第22回
かわさきしゅんいち さん(絵本作家・動物画家)
  
 
絵と言葉の新境地!
「古生物進化図鑑」クリヤファイル をご紹介いただきます!
ゾロ目の読者のみなさんはじめまして!絵本作家で動物画家のかわさきしゅんいちです!
早速ですがクイズです。この生き物は太古の昔に絶滅した古生物のひとつ、ディメトロドンですが、これと一番血縁関係が近いいきものは次のうちどれでしょう?
.縫錺肇
▲ナヘビ
ヒト
ぅブトムシ
正解は、、、、、△離ナヘビ!
とみせかけてのヒトでした!!!!(ぱんぱかぱーん!
一見トカゲや恐竜に見えるこの生き物ですが、実はぼくら人間を含む哺乳類の祖先である単弓類(哺乳類型爬虫類)と呼ばれる動物で、恐竜が出現する前のペルム紀という時代に陸上の覇権を握っていた動物です。
こいつ自体が人類の直接な祖先というわけではないのですが、この少し後の時代にあらわれた同じ単弓類の親戚にあたるキノドンと呼ばれる動物がぼくら哺乳類の祖先といわれています。まだ卵を産みますが原始的な哺乳を行っていたといわれて います。
家系図(本当は樹形図といいますが)にするとこんな感じになります。
哺乳類は恐竜時代(中生代)のあとから途中からこっそり現れてきたと思っている方も多いのですが、実はそれ以前に一度トップに立っていたんです。残念ながらディメトロドンのような大型の強い単弓類はペルム紀後半に火山が超噴火して絶滅してしまい、その空席に座ったのがおなじみの恐竜たち爬虫類というわけです。
いきなり何の話やねんと申しますと、これは「古生物学」という昔絶滅した太古のいきものたちを研究する学問の一端です。これを学問していくと、過去の地球にどんな出来事が起こったのか。いきものたちはそれにどう滅び、どう適応していった のか、ということもわかってきます。 そしてそれらはこれからの地球や人間社会を考える上でも大いに参考になる物語。ひらたくいえばめっちゃおもろいんです。 ただいかんせんれっきとした学問だもんで、敷居が高い!おまけに恐竜以外の古生物情報というのはマイナーな部類で、全体を学ぶのにいい書籍も多くないのです。 しかも毎日のように新しい発見や情報の更新(例:前に言ってた事まちがいだったぜ!)され、古い書籍が役に立たなくなっていくので、自分自身調べていくなかでもう大変。 そこで、とりあえず現時点のあたらしい情報を集めて、地球の歴史全体の「進化の流れ」だけでも手軽に学べるツールがほしいと思って作ってみたのがクリアファイル「古生物進化図鑑vol.1 古生代編」
やったことはシンプルです。古い時代から順に古生物たちを並べていって、当時の気候変動や親戚関係などの解説を挟む。種類くらいの古生物をサイズ表裏に描き下ろし。どんな種類がいたかだけでなく、「何が起きてそれに対応してこう進化して いった」ことまで分かるようにできています。 60種類くらいの古生物をA4サイズ表裏に描き下ろし。点描で3週間くらいで全部描き上げたので腱鞘炎になりかけましたが、おかげさまでご好評いただいてありがたやまです。。。
今回はまだ「Vol.1 古生代編」ということで、生命初期から恐竜以前の古生代と呼ばれる時代をまとめましたが、今後続編として恐竜の時代である中生代編や、哺乳類復興から現代まで続く新生代まで追いかけていく予定です。現代までの進化の流れが見えた頃には自分にもまた新しい発見があるかも? そんなことを考えつつ、またペンを走らせるのでした。
☆今のところ東京では神保町のブックハウスカフェ、大阪の中崎町にある舎利殿という生き物モチーフの雑貨屋さんで取り扱っていただいています。 (かわさき しゅんいち)
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☆ ミニインタヴューです!!!
(1)今回はなぜ、ファイルを制作をしようと思ったのでしょう。多様なシリーズ展開も想定していますか?
いきもの系のアーティスト仲間たちと時々勉強会を開いていて、互いに学んだ情報等を交換しています。かじり始めた古生物の進化の流れを自分なりにプリントにまとめてプレゼンしてみたら思いのほか反応がよく、「これはちゃんと作ったらおもしろそう!」と思ったのがきっかけでした。 今回のvol.1では恐竜”以前”の古生代と呼ばれる古い時代をまとめたので、今後は恐竜の時代である中生代や、恐竜の絶滅(鳥類は生き残りましたが)以降に哺乳類が再び勃興する、現代まで続く新生代の進化の流れをまとめていきます!
(2)大の図鑑好きと伺っています。また描かれる絵もとても精密です。なぜ研究者ではなく表現者(作家)になることを選んだのでしょう?
小学生の頃はずっと昆虫博士を夢見ていたんですが、あまりに虫好きで周囲のクラスメイトから変な目で見られることもあり思春期とともに萎縮してしまいました。また、どうすれば学者になれるのか教えてくれる大人が周りにいませんでした。自分で調べることもせず現実感のないまま過ごしていたら数学が壊滅的にできず、そのまま高校で文系のクラスへ、大学も法学部へ進学しました。この頃には昆虫博士の夢は殆ど忘れてしまっていたのですが、就職して改めて子供の頃から趣味にしていた絵を仕事にしたくなり、何を描こうか悩んでいた時期に気づいたらいきものばかり描いていて、自分の好きなことはこういうことだったなと思い出し今に至ったわけです。
(3)作品の方向性、メディアの形態など、これから手がけていきたいこと、興味あることについて教えてください。
まず僕が絵本を描いているのは、いきものの暮らしや自然の仕組みのおもしろさを伝えることで、日本の環境教養を引き上げたいからです。「いきものや自然」の問題が山積していても、多くの人が無関心だったり、環境啓発行事で何かしようとしても、間違えたやりかたを子どもに教えてしまうことも多いのが現状です。知識を伝え、意識を変えていけるならば絵本でなくとも、漫画や図鑑の制作、ワ―クショップや講演など、できることは何でもしていきたいです。 次に出版を目指している絵本は、現作『うみがめぐり』とは画風も文体も変えていこうと思っています。伝えたい事柄によって対象年齢なども変わってくるので、今までの自分にこだわらず絵本の表現や演出も、どんどん新しく開発していきたい。作家として画風が不安定なのはマイナスかもしれませんが、こだわりを「自分」よりも描くいきものや自然に重心を置いて、一冊一冊を、いきものの魅力や知識を伝えられる最高の本にできればと思っています。
(かわさき・しゅんいち)
自然やいきものの情報と、展示情報、創作活動など紹介しています!
かわさき しゅんいちホームページ:http://www.nupotsu104.jp/
かわさきしゅんいち さん! ありがとうございます!!!!
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