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『クリスマスのあかり  〜チェコのイブのできごと〜』

ちょこりん さん(公共図書館司書)からの、
10月10日、児童文学ぞろ目の日!

『クリスマスのあかり 

〜チェコのイブのできごと〜』
著:レンカ・ロジノフスカー 絵:出久根 育
訳: 木村 有子  (福音館書店)

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チェコでは、クリスマスイブにプレゼントを配るのはサンタクロースではなく、幼いイエスさま。
家族でクリスマスのお料理を囲んでいる時に、小さなベルの音がチリンチリンと聞こえたら、それは幼いイエスさまがツリーの下にプレゼントを届けに来てくれた音。

・・・
むかし、ドブレイシカさんは、ぶんぼうぐの店をひらいていました。ところが、時代がかわってじぶんの店を持つことが禁止されると、ぶんぼうぐ店は国に取りあげられてしまったのです。
さらに、愛するおくさんがおもい病気にかかり、なくなってしまいました。生活は苦しく、その日ぐらしで、なにも持っていませんでした−いいえ!ドブレイシカさんは、とくべつなものを持っていました。
・・・(本文より抜粋)

ドブレイシカさんが文房具店を国に取り上げられたのは、おそらく1968年の「プラハの春」への弾圧の後の、私的財産の所有が認められなくなった時代のことでしょうか。
その後1989年、市民による自由と民主主義への「ビロード革命」がおこり、今は新しい時代を生きているチェコの国。

周辺大国のはざまで翻弄され、幾度となく大きな戦争に巻きこまれてきた苦難の歴史をもつチェコ。
そのなかで人々が、守り続けてきたもの−
それは、この絵本のなかのドブレイシカさんと、主人公のフランタ少年が持っている「とくべつなもの」です。

今年は、チェコがオ−ストリア・ハンガリー帝国から独立して100年、プラハの春から50年、チェコスロバキアの分離から25年、という特別な年。
自由という光に照らされたチェコの国の未来が、さらに光輝きますように。

(ちょこりん・公共図書館司書)

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