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『せんたくばさみのサミー』

本間ちひろさん(絵本作家)からの、
11月11日、児童文学ぞろ目の日!

『せんたくばさみのサミー』
ひらぎ みつえ 作・絵(鈴木出版)

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私の、天気のいい日の お楽しみ!

それは・・・

お洗濯物を干すこと!

な〜んて言うと、地味だな、思われてしまうでしょうか?

汗をかき、垢がつき、転んで土がついたり、
ケチャップを飛ばしたり、涙を拭いたり、笑ったりして、

生きているから、着ているものが、
汚れていく。

それを洗う。

水で洗って、太陽と風が、乾かしてくれる。

お洗濯は、服を着る習慣と、水や陽光のある環境において、
太古の昔から人々が繰り返してきた、自然との共同作業なのだと思います。
生活のなかの、素敵な仕事のひとつ。

最近は、洗濯機もとっても開発されて、
ボタンひとつで乾燥までなされていく全自動の洗濯機をお使いの方も多いかもしれません。
外で仕事をしている方には、きっと、とっても便利ですよね。

全自動洗濯機は、昔の絵本や物語の世界で言えば、
まさに、魔法のよう。
でも、今は、それが、日常。

逆にこれからは「古典的な洗濯」を見つめることも、大切になってくるかもしれません。

ときには、水と、風と、太陽の恵みを生活の中で体感することも、
うまく説明しきれないけれど、実は、大切なことなのでは?!と思うのです。

・・・と、洗濯物について、いろいろ考えたのは、
この絵本を読んだから。

風に飛ばされてしまった、まみちゃんの赤い帽子をめぐって、せんたくばさみのサミーが、大活躍をするステキなお話です。

ぱっと読んだときは、飛ばされた帽子がどうなるか、というメインのストーリー展開が、とっても楽しかったのですが、
しばらくすると、ああ、洗濯ものって、なんだか、素敵なものだよねぇ、、、と、いろいろ考えたり、想像を膨らませたりしました。

メインの展開の奥(?)で、土に汚れて、川で洗われ、風に吹かれて・・・という実は、古き良き洗濯物の洗われ方もさりげなく描かれていて、そこに私は、さらにグッときました。

太陽と風で洗濯ものを干すことが、日常の子どもたちにも、
全自動での乾燥が、日常の子どもたちにも、

この絵本を読んだら、洗濯物のこと、ふわっと、ファンタジックに、
好きになってもらえるかも!と、思うのです。

(ほんまちひろ)

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