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『ちゃいろいつつみ紙のはなし』

森ふきさん(子どもの本の間)からの、
12月31日おおみそかの児童文学ぞろ目の日!

『ちゃいろいつつみ紙のはなし』
アリソン・アトリー 作 松野正子 訳 
殿内真帆 絵 (福音館書店)

 

 

家の食器棚についているひきだしのひとつには、包装紙やリボンがきれいに整頓されて入っていました。いただきもののお菓子が包まれた美しい模様の紙や、父親が買ってくるケーキの箱にかかっているつやつやの紙と細いリボン。破れないようにそーっとテープをはがし、丁寧に包みを開けます。役目を終えた包み紙は小さく折りたたまれ、「とてもきれいな紙。とっておきましょうね。」という母親の声と共にひきだしにしまわれます。早く中を見たくて、びりびりと紙を破くと、母親の雷が落ちたものでした。
小包の外側を包む茶色い紙があります。私が子供の頃にはまだ見かけましたが、最近はこの紙で包まれた荷物を見ることは少なくなりました。今回の話の主人公はこの「ちゃいろいつつみ紙」です。孫からおばあさんへの贈り物をつつんだつつみ紙は、竜の型を押した赤いふうろうをしてもらうと、郵便局へ。さあ、旅が始まります。おばあさんのうちへ、台所のひきだしの中へ、再び小包を包んで……。そして、包むという役目を終えた後も大切にされているつつみ紙のうれしそうな様子!私の家のひきだしにいたつつみ紙もこんな気持ちだったのかもしれないと思うとともに、捨てずにとってあるたくさんのつつみ紙を使ってあげないと、という気持ちになりました。皆さんのうちにも、そんな包み紙ありませんか。
(森 ふき 子どもと本の間)

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